DINER ( Web Magazine )

June 2017

秋田の「おいしい」をリデザインして東京へ。SUNNY CLOUDY RAINYの秋田プロジェクト

category / Interview
( 2015/12/16 )

2015年春、蔵前にオープンしたセレクトショップ、SUNNY CLOUDY RAINY。洋服、アクセサリー、日用雑貨を中心に、オーナーの秋山香奈子さんが心惹かれるアイテムをそろえています。そのお店の一角に置いてあるのが、ハチミツ、ジャム、塩といったオリジナルのフードプロダクト。ふらりと買い物に立ち寄った私たちでしたが、「ちょっと、ほかには無い」というその素敵さに夢中になってしまい、「どうしてそんなに素敵なの?」と、聞いてみることにしました。後半はいよいよ、フードプロダクトの背景に迫ります。

秋田の「おいしい」をリデザインして東京へ。SUNNY CLOUDY RAINYの秋田プロジェクト

食べ終わった後の楽しみまで想像できる「アカシア ハチミツ」

―店頭に並んでいるハチミツやジャムは、秋田県男鹿市の美味しいものを伝えるというコンセプトの「秋田プロジェクト」から生まれたものだそうですね。

そこまで大それたプロジェクトではないんですけどね(笑)。高校生まで秋田で育ったので、少しでも地元のいいところを知ってもらえるきっかけづくりをしたいなと思っていました。秋田と言えば、自然と食くらいしか自慢できることがなくて。おいしいものはあるのですが、そのパッケージはどうしてもお土産っぽい雰囲気のものになってしまっている。そのままでは東京の人には受け入れてもらいにくいかなと思いました。それなら自分で、自分が欲しくなるようなものに作り直して、秋田にちょっとでも興味をもってもらい、おいしいものを届けられたらいいなと。自分のできることなんて微力ですが、少しでも地元に貢献できたらいいなと思っています。

秋田の「おいしい」をリデザインして東京へ。SUNNY CLOUDY RAINYの秋田プロジェクト

―最近、セレクトショップでは食を取り入れることが多いですが、同じ商品が並んでいるシーンを見かけることも多い気がしています。「秋田押し!」ということで、そのようなトレンドとはちょっと異なりますね。

私は洋服が好きで、日用雑貨も好き、そして食べることも好き。お店は、そんな自分自身を等身大で表現する形にしたいと思っていました。だから秋田プロジェクトも、食に、モノにとこだわらず、自分が秋田で興味を持ったことを、お店で売れる形にしていこうと思っていました。たまたま秋田にはおいしいものが多かったので、食のプロダクトがたくさんできる形に。

秋田の「おいしい」をリデザインして東京へ。SUNNY CLOUDY RAINYの秋田プロジェクト

―秋田プロジェクトで、最初に作った商品は何ですか?

「アカシア ハチミツ」です。これは実家で食べていたハチミツなのですが、いろいろなハチミツを食べた今でも、やっぱりおいしい。パッケージが変わったらいい形になるのではないかと思い、書いてあった電話番号から連絡をとりました。それからスムーズにお話が進んで。

秋田の「おいしい」をリデザインして東京へ。SUNNY CLOUDY RAINYの秋田プロジェクト

―こだわりのポイントは?

ビンに入れるのだったら、使い終わった後も楽しんでもらえたらいいなと思いました。「あ、かわいい」と、手に持ってもらうきっかけのパッケージ。普通はビンに貼ってあるジャムなどのシールは紙でできていて、洗うと汚くなってしまいます。なので耐水シールを使って洗っても耐久性のある形にしたのと、品質表示の紙は輪ゴムで付けて、食べ終わったら容易に捨てられるようにしています。食べ終わった後のおすすめは、小さな草花をいけて食卓に置いてもらうこと。そのほか調味料を入れてもいいし、ボタンなどの手芸小物を入れてもらったりしても。

秋田の「おいしい」をリデザインして東京へ。SUNNY CLOUDY RAINYの秋田プロジェクト

―イラストが描かれた、「男鹿梨ジャム」もかわいいです。こちらは秋田の梨を使って、京都のトラジャムさんに作ってもらっているとブログで拝見しました。

トラジャムさんは、旬な果物を扱ってジャムにしている方です。私は旅も好きなのですが、京都に行ったときに「おいしいジャムに会った!」と思って連絡を取りました。ジャムにかぶせた紙の絵も、トラジャムさんが描いてくださっています。ちなみにジャムに合わせたスプーンも、秋田の木工作家fuuukeiさんに作ってもらっています。

秋田の「おいしい」をリデザインして東京へ。SUNNY CLOUDY RAINYの秋田プロジェクト

誰かと何かをつなげる、きっかけ作り

―トラジャムさんに加えて、和菓子の日菓さん、シュガーアーティストのサンムアンドケイクスさんなど、フード関係のお知り合いも多いですね。

いずれも自分の“好き”が発端です。日菓さんの京都のお店は、月に数日しか空いていないのですが、一目見たときから好きになってしまってノベルティをお願いしました。サンムアンドケイクスさんは、随分と前に誕生日ケーキをお願いしたことがきっかけで、仲良くさせてもらうようになりました。

秋田の「おいしい」をリデザインして東京へ。SUNNY CLOUDY RAINYの秋田プロジェクト

―積極的にコラボレーションしているのですね。

この人たちと何かしてみたい、面白いことができそうと思ったことを、純粋に形にしたい。自分対お客さまというよりは、誰かと何かをつなげるきっかけを作りたいと常々思っています。ブランドや作家さんとお客さま、または作家さん同士だったり。細々とだけれど、いいモノづくりをしている人たちが私の周りにはたくさんいらっしゃるので。

秋田の「おいしい」をリデザインして東京へ。SUNNY CLOUDY RAINYの秋田プロジェクト

―そういったオープンな感覚が、いいなって思うところなのかもしれません。

かっこつけても何だかなぁって。自分の好きだ、いいなと思ったものを等身大で表現すれば、自然と伝わるんだなと感じるようになってきました。

―今後、計画していることはありますか?

思いついたら即行動派なので、すぐにカタチにしています。だから、頭にはまだぼんやりとしたイメージしかありません。お正月に地元に帰ったときにでも、探してみようかなと思います(笑)

SUNNY CLOUDY RAINY

東京都台東区蔵前4-20-8 東京貴金属会館2階
営業日  不定休
営業時間 12:00〜18:00

公式サイト
http://sunnycloudyrainy.com

( about DINER )

「どこで、だれと、なにを食べようか?」

DINERは「食事の時間」をテーマにしたウェブマガジンです。2014年春、Food & Design Postというニュースサイトとしてスタート。2016年春のリニューアルを経て、現在は東京の飲食店取材を中心に活動しています。2017年春には、ノンアルコール飲料ブランド「SHE LAUGHS」も始めました。