DINER ( Web Magazine )

December 2017

「やき弁」って、知っていました?
それは道民のスタンダードです。

category / Interview
( 2016/03/14 )

地方に生まれ、いざ東京へ。
テレビで見ていたトレンディな世界を夢見て、
私たちは故郷を離れたのです。

そんな地方出身、東京在住のクリエイターに
東京に来て「え、ナイの?」と驚いた
ローカルフードを聞きました。

今回お話を聞いたのは、北海道から上京した吉田大祐さん。
吉田さんお気に入りのスープカレー店で
ランチをご一緒させてもらいながら、
「ナイもの探し」をしてみました。

東京に「ナイもの」があってもなお、
そこにたくさんの人が集まる理由が
少しずつ見えてくることを願って。

吉田大祐さん吉田大祐さん 北海道帯広市出身/東京都世田谷区在住。職業はアートディレクター、デザイナー。音楽作品のアルバムジャケットなどを手掛けるデザイン事務所を経て、現在はワヴデザイン株式会社所属。ウェブからグラフィックまでを手掛ける。

焼きそば弁当

道民の、やき弁に対する愛

― 早速ですが、北海道から上京した吉田さんに質問です。
東京に出てきて「ナイ!」と思った食べ物はありますか?

吉田さん いろいろ考えてきたのですが……、
「ごっこ」って知っていますか?

― 「ごっこ」。何ですか?

吉田さん アンコウのような魚です。
北海道では、たまにスーパーでも売っているんですけど。
魚本体も、ゼリーっぽくて変わった触感。
たまごも、とびっこを大きくした感じでハリがある感じで。

― どうやって食べるんですか?

吉田さん 鍋で食べると衝撃的においしくて、
札幌に帰るたびに店に食べに行っています。

― ごっことは、初めて聞きました。
今日、ごっこは持ってこられなかったのですが、
吉田さんに、おみやげを持ってきました。

吉田さん え!なんですか?

― こちらです。

吉田さん あぁ、やき弁ですね。

― やきそば弁当って書いてありますが、そう略すのですね。
北海道では、みんな知っていますか?

吉田さん そりゃそうですよ。
ベーシックな味はもともとおいしいのですが、
ここ5~6年くらいで、たらこバターや塩などいろんな味が出ていて。
いわゆるローカルのカップやきそばですが、
量がたっぷりで、スープがついているところがお得。
道民は、やき弁に対する愛は強いと思う。

― やきそば、なんですよね?

吉田さん そうですよ(笑)!

ポニピリカ

八王子や横浜まで食べに行くスープカレー

― ごっこ、やき弁以外にはどうですか?

吉田さん 今は東京でも食べられますが、
上京した当時、恋しくなったのはやっぱりスープカレーですね。
北海道にいたときには、多い日で1日3食スープカレー。

― 1日3食……、今日のポニピリカはお気に入りだとか。

吉田さん はい。オープン初日から来ていました。
下北沢にはスープカレー屋が多いですが、
ここが一番好きです。

― ほかに、よく行くスープカレー屋はどこですか?

吉田さん そうですね。
下北沢以外だと、横浜にあるRAMAIもおいしいです。
それから札幌の「らっきょ」で働いていた人が出したお店で、以前はハンジローという名前だったところ。今は、らっきょ&Starという名前で、らっきょの系列店になっているようですが。

― わざわざ横浜までカレーを食べにでかけるのですか?

吉田さん はい。あとは八王子にある奥芝商店もよく行きます。
ここは、札幌や旭川にもある有名店です。

― スープカレーは、ブームになってから
東京でもお店がたくさんできましたが、やっぱり愛が違いますね。

吉田さん

銀杏ボーイズの歌詞で妄想した、東京ライフ

― 吉田さんが北海道にいるとき、東京には憧れていました?

吉田さん 東京のことは、音楽で知った感じで。
当時はまっていた銀杏ボーイズの歌詞に出てきた、高円寺や下北沢。
そんな歌詞から妄想していた東京しか知らなかった(笑)。

― なんか、分かります。音楽が、上京の後押しを?

吉田さん 音楽系のデザインの仕事がしたいと思っていたので、
やっぱり東京かと。上京前には札幌の制作会社で働いていましたが、
ちょうど2年勤めたところで、東京に来ました。

― 今は、地元に帰ろうという気持ちは?

吉田さん 帰ろうという気持ちはないんですけど、
貢献できたらいいなという思いはありますね。
東京から北海道へ、北海道から東京へっていう何かができたらと、
ぼんやりとは考えているんですけど。

― 東京の、どのあたりが楽しいですか?

吉田さん 人付き合いが多い方なので、
イラストレーター、ヘアメイクさん、スタイリストさんとか、
そういう人と集まれる機会があることかな。
狭いコミュニティでずっと同じ仲間といるよりは、
たまにつながるくらいの感じが、刺激があっていい。

― 人に会う機会は、自分で作ったりするんですか?

吉田さん 渋谷にある喫茶SMILEというお店で、
DJ初心者のためのイベントをやっているので
友達が友達を呼んできてくれたり。
最初は店に行っていたら「やってみないか?」と声をかけられて、
何となく始めたんですが、何だかんだで毎回新しい人が来ています。

― とてもアクティブですね。

吉田さん 20代前半はハードに働いていたので、
そのころやっているような遊びを、
今やっているのかもしれませんね(笑)


本日のお店「ポニピリカ」 オーナー 西井里佳さん
私も北海道出身なのですが、北海道の人間からすると
スープカレーは、とても身近な食べ物で、
店を出してみたいと思っていたところに
シェフとの出会いがあって始めました。
もともとラーメン屋にいたシェフが作っているので、
私の知っている限りでは北海道にもないテイストになっているはず。
えび、和風、トマトという3本柱のスープが特徴です。

ポニピリカ

場所 東京都世田谷区北沢2-8-8 2F
営業時間 11:30~22:00(月~木・日)
11:30~23:00(金・土)
定休日 不定休
公式サイト https://www.facebook.com/ポニピリカ-1410958769150960/

( about DINER )

「どこで、だれと、なにを食べようか?」

DINERは「食事の時間」をテーマにしたウェブマガジンです。2014年春、Food & Design Postというニュースサイトとしてスタート。2016年春のリニューアルを経て、現在は東京の飲食店取材を中心に活動しています。2017年春には、ノンアルコール飲料ブランド「SHE LAUGHS」も始めました。