DINER ( Web Magazine )

June 2017

グリーンをプロデュースするSOLSOが手掛けたKiMiDORi色の多国籍料理店

category / Shops
( 2015/06/29 )

GOOD! SHOPS GUIDE

ショップや施設の「グリーン」をプロデュースするアーバンガーデナー、齊藤太一さん。齊藤さんが率いるSOLSOは、グリーンの提案に加えてプロダクトデザインやインテリア設計を手掛けるほか、直営のボタニカルショップ「BIOTOP」に続き、最近では二子玉川ライズの「SOLSO HOME Futako」と、伊勢丹新宿店内に「SOLSO HOME」をオープン。その一方で、2011年から続く植物園「SOLSO FARM」を運営するなど、植物に深く、深く携わってきたチームです。そんなSOLSOがプロデュースをする飲食店が三軒茶屋にオープンしました。

KiMiDORi

三軒茶屋の駅を降り、商店街をのんびり歩くこと数分。喧騒から少し離れたエリアに、店先から飛び出す緑が遠くからも目に入る、一軒のお店を発見しました。「絶対、あそこだ!」と目を細め、通りを横切り足早に駆け寄ると、グリーン越しに2人のシェフが厨房で下準備をしている様子が。やっぱり、ここです。

KiMiDORi

タイカレーや餃子といった多国籍料理のお店として、今年5月にオープンしたこの店の名は「KiMiDORi」。遠くから見えていた軒下のグリーンは、ブドウの葉。その下にも、たくさんの緑が鉢に植えられています。「これは、料理で使っているハーブなんですよ」と教えてくれたのは、SOLSO FARMで植物に携わりKiMiDORiのマネージャーとなった釜石倫明さん。

KiMiDORi

「入り口でグリーンに興味をそそられ、覗いて行く人もたくさんいます。当たり前のことですが、料理も植物から作られ、お酒も植物から作られるんですよね」とのことで、店先に植えられているのはミント、バジル、フェンネル、タイム、そしてトムヤムクンなどに使われるバイマックルや、ホワジャオといった料理に使われるスパイスや植物です。

KiMiDORi

KiMiDORi

店内に一歩入ると、吹き抜けの奥に明るい陽射しが差し込む中庭のような空間が。天井からは、たくさんのシダ植物がぶらさがっています。「異国に旅行に来ているかのようなイメージです」というグリーンを中心に、「シンプルさと違和感」をコンセプトにしたという内装は、もちろんSOLSOの斎藤さん。古い日本家屋をリノベーションし、木枠やガラスは当時のものをそのまま使用しています。

KiMiDORi

KiMiDORi

階段を昇ると、2階はプライベート感あふれるリビング風の個室がひとつ。窓の外にも緑がのぞき、誰かの家に遊びに来たかのような空間です。こちらは「予約とチャージ料が必要ですが、誰でも利用できます」とのこと。

KiMiDORi

KiMiDORi

ロゴデザインとメニューなどのツールのデザインは、関西在住のデザイナー、松田匡弘さん。ウェブサイト制作は松江大輔さんです。小指を立ててビールを飲むシーンを想定した、ウィットの効いたビールカバーやランチョンマットのオリジナルイラストもかわいい。ランチョンマットに描かれた楽しいイラストの中には、シェフの斎藤正樹さんも登場しています。

KiMiDORi

ちなみにマネージャーの釜石さんと、シェフの斎藤さんは高校の同級生。斎藤さんはSOLSO FARMに出していたキッチンカーにも参加していて、植物を愛する旧友同士が、「素材本来の持ち味と、さまざまなスパイスとハーブの融合」にこだわったメニューでガッチリと店を守っています。

KiMiDORi

KiMiDORi

さて、シェフ斎藤さんがサラダのキミドリボールと、ハーブ餃子を持ってきてくれたところで早速、いただきます! キミドリボールは、チャツネやターメリックを効かせた黄緑色のヨーグルトソースがポイント。パクチーや鶏ササミのサラダに、鮮やかな黄緑色がとてもきれい。ぐっと食欲がわいてきます。ハーブ餃子は、具の中に「ライムジュースとハーブを効かせた」というもの。斎藤さんに「にんにくを合わせたレモン汁でどうぞ」と教えていただきながら、小ぶりの餃子を一口でパクリ。パリッとした皮をかみしめると、口の中に爽やかな香りがクンと広がりました。

KiMiDORi

KiMiDORi

メインは、カレーを2種類。ドライグリーンカレーと、ドライではないグリーンカレーです。初めてのドライグリーンカレーは、水菜、パクチー、ワケギに覆われて、見た目はビビッドなグリーン。レモンをキュッと絞って、スプーンで大きく一口。しっかりと味の付いたカレーとフレッシュなグリーンの愛称がよく……モグモグ、モグモグ。説明は置いておき、おいしいとだけお伝えして早く平らげてしまいたくなるおいしさ。ドライではないグリーンカレーは、クリーミーな緑色。辛みはしっかりありますが、ココナッツが柔らかくまとめている印象。やまいも、ごぼうといった根菜と、ヤングコーン、アスパラなどの焼野菜が食べごたえ満点です。

KiMiDORi

最後に「辛いカレーを食べた後には、ぜひこれでスッキリとしてほしい」との釜石さんのお薦めで、グラスホッパーをお願いしました。グラスホッパーは、カカオとミントのリキュールをシェイクしたカクテル。なんと、ショートサイズではなく、たっぷりのストレートグラスで出てきました。ストローのピンクと相まって80年代のレトロな雰囲気も感じる緑色。お昼から、ほろ酔いのいい気分になったところで、お店を後にしました。

キミドリボールのヨーグルトソースからグリーンカレー、そして最後のグラスホッパーまで、もう体の中はグリーングリーン。青空には小鳥が歌っているような晴れた日に「世の中には、いろんな緑色があるんだなあ」と、そんな当たり前のことを感じながら、「これからSOLSO HOMEに行ってまた新しいグリーンを一つ、手に入れようかな!」なんて、いいことを思いついたのでした。

SOLSOSOLSO 高校生の頃から造園を手掛けていた斎藤太一さん率いる企業。ショップや施設のグリーンのプロデュースから、インテリア設計、プロダクトデザインまでを手掛ける。直営店の「BIOTOP」「SOLSO HOME」に加え、植物園「SOLSO FARM」を一般向けに開放するなど広く深くグリーンを提案。2015年5月に多国籍料理店「KiMiDORi」をオープン

KiMiDORi

KiMiDORi
場所   東京都世田谷区下馬2-20-5
営業時間 17:30〜23:00(22:30 L.O)
土日のみランチ営業 11:30〜15:00(LO 14:30)
定休日  毎週月曜日、第2・第4火曜日
公式サイト http://kimidori.tokyo/
Facebook https://goo.gl/ed6dBF

( about DINER )

「どこで、だれと、なにを食べようか?」

DINERは「食事の時間」をテーマにしたウェブマガジンです。2014年春、Food & Design Postというニュースサイトとしてスタート。2016年春のリニューアルを経て、現在は東京の飲食店取材を中心に活動しています。2017年春には、ノンアルコール飲料ブランド「SHE LAUGHS」も始めました。